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2010年 08月 23日 ( 18 )

P 6386 サンデル 正義 評その10

2010.06.30

Osuga Blog

「・・つまり、普段から議論を積み重ねて言語能力を鍛えあげ、いざというときに正しい判断ができるようにすること。これこそ人間の本質であり、美徳であり、正義であるというわけだ。

あたり前といえばあたり前、意外といえば意外な結論である。

そして、私はサンデルのこの考え方に賛成である。
しかしその一方で、特にこの日本において言葉、論理によって社会が動くというイメージをなかなか持つことが出来ないということもまた事実だ。(特にハーバード大学の活発な討論を見たあとに日本のマスコミや政治家の不毛な言い争いを見てしまうとね。言語の貧困。)

と言っても仕方がない。まずは自分自身の言葉の扱い方を磨かなければならない。
そう思った。・・」
by jpflege | 2010-08-23 20:31 | 821 philosophy

P 6385 サンデル 正義 評その9

2010.06.23

本読みな暮らし

「・・番組の魅力を担っていた、真剣な眼差しで語る学生たちは本書には登場しない。教授が提示する命題に答えられるのは、読んでいる自分しかいないのだ。これは正直言ってかなりきつい。自分の意見など考えずに読み進むこともできるが、それではこの本は、よくある哲学の教科書とあまり変わらなくなってしまう。
 ベンサムの「功利主義」から始まって、リバタリアニズム(自由至上主義)、社会契約論、カントとアリストテレスの思想などが順に要領よく紹介さる。それはそれで勉強にはなるのだけれど、それだけでは(少なくとも私は)大して面白くはない。だから、テレビの番組を面白いと思っても、本書もそうかどうかは分からない、読む人の態度次第だ。

 私は、政治哲学の特定の思想の論客が、学生に政治哲学を教えていいのか?という素朴な疑問を抱いたが、「個人は意志や選択によらず、所属する共同体に連帯や責務を負うことがある」という、コミュニタリアンとしての著者の主張は至極抑制的に語られている。
 それより本書から読み取れるもう1つの主張の方が興味深い。どのようにすれば公正な社会が実現するのか?著者の考えは、中立であろうとしたり不一致を避けたりするのではなく、より積極的な関与と公の討議がその基盤だとする。「議論」それが正義の実現への道。おそらく著者は、計24回の講義でこのことを学生たちに実体験として伝えたのだろう。・・」
by jpflege | 2010-08-23 20:27 | 821 philosophy

P 6384 サンデル 正義 評その8

HP

ブロガーの本棚 書評15件

「・・個人的には全体を通してだとTVのほうが面白いと感じました。

 これはアメリカと日本のドキュメンタリーの違いでもあるのですが、日本人がTV番組では無難な意見を言いたがるのに対して、アメリカ人はけっこう極端で論争的な意見を主張したがるんですよね。

 それは「ハーバード白熱授業」も同じで、学生たちの極端な意見とサンデルのやりとりというのが見所の一つでした。特にリバタリアニズムに関しては支持する学生も多く、リバタリアニズムに否定的なサンデルとの間で有意義なやりとりがあったと思います。

 その点、本だとどうしてもサンデルの主張にそって議論が流れるので、思想同士の対立による緊張感みたいなものはでてこないですよね。・・」

(2010.07.17)
by jpflege | 2010-08-23 20:23 | 821 philosophy

P 6383 サンデル 正義 評その7

2010.06.21

リュートの適当日記

「・・難しい議論も、身近な事柄を駆使して分かりやすく解説していてどんどん著者の世界に引き込まれます。文才は著者の才能か、それとも翻訳者の力量か…いずれにしても大変に優れた一冊です。
国民は自国の義務を果たすべきか……『たまたま』その国に生まれたがために尽くす義理などあるのか。
愛国心の議論も刺激的で考えさせられます。本書を読む事での報酬は桁違いです!・・」
by jpflege | 2010-08-23 20:17 | 821 philosophy

P 6382 サンデル 正義 評その6

2010.08.11

BLOGOS

「・・ここから先は、サンデルの議論を放れ、私自身にとっての当面の(暫定的な)アプローチを述べることで本稿のまとめとしたい。功利主義にかかわる近年のアプローチに「幸福の経済学」があり、これについては政府の白書などでも取り上げられ、また大竹文雄らによる新著が最近出ている。・・」

21tweets
by jpflege | 2010-08-23 20:13 | 821 philosophy

P 6381 サンデル 正義 評その5

2010.06.23

神は細部に宿り給う

「・・ただ、邦題は内容に即していない。むしろ正反対だ。『これからの「正義」の話をしよう』とあるが、「これから」の話は、ほとんど何も出てきていない。単に内容を表すものとしては『これまでの「正義」の話をしよう』の方が適切だと思う。

 この分野は今まさに、脳・神経科学および進化心理学の両面から革命が進行中で、この本にまとめられた現在までの議論は、ちょうど進化論以前の生物分類学のようなものになる可能性が高い。

 決して価値がないという意味ではない。それはそれで素晴らしい壮大な知の体系なのだが、現実の問題を解決したり、さらなる進歩の元になったりするというよりは、歴史的研究の対象になるということだ。 ・・」
by jpflege | 2010-08-23 18:12 | 821 philosophy

P 6380 サンデル 正義 評その4

読書メーター

感想 298件

「・・08/23:uheei ここでの論点を日本につなげる意味で、宮台「日本の難点」あるいは内田「街場のアメリカ論」を併せて読むと効能が増します。 コメントする(0)

08/22:Mits 8章までは、非常に分かりやすく役に立つ内容。9、10章は議論が分かれそうな所で、ただ、これが著者が最も言いたい内容でもある。例えば、コミュニティに帰属することに付随する責務が、生得的であり選択の結果でないということだけど、帰属の強度と優先順位は自分で選ぶものだと私は思う。また、宗教があそこまで問題になるのもアメリカらしい話で、日本なら10章の話はありえないかと。まぁでも、興味深くためになる本であったと思う。 ・・」
by jpflege | 2010-08-23 18:08 | 821 philosophy

P 6379 サンデル 正義 評その3

booklog

レビュー 101

「・・実際にゆっくり考えながら(自分ならどうしようか)読んだので、ものすごく時間がかかりました。そして、いろんな意見にまどわされずこれからを生きていく方法ってなんだろうなぁ、って考えてしまいました。
もしも、自分(か近しい人)が体外受精したら…とか、今までも考えることはあったけれど、ここまで視野は広くなかったです。
カント哲学とかいろいろ難しい内容はあったけれど、やっぱり物事を知るといろいろ視野が広がるなぁ、と改めて本を読む楽しさ(というのは誤謬があるかもだけれど)を実感できました。・・」
by jpflege | 2010-08-23 18:03 | 821 philosophy

P 6378 サンデル 正義 評その2

2010.05.24

極東ブログ
finalvent

「違和感はリバタリアンの理解についてである。
 「リバタリアニズムは自由主義でなく共和主義の伝統に属する」というのは、サンデル教授が本書で説くところとはかなり異なるのも奇っ怪だが、それでも宮台氏のような理解ができないわけではない。おそらく民主党=リベラル、共和党=リバタリアニズム、といったことなのだろう。だが、リバタリアニズムを共同体的自己決定主義としているところはいただけない。そのいただけない前提の上で、これをコミュニタリアンの共同体と接合しているのも困惑する。
 そうではない。共和主義とはローマのような帝国と市民の関係を指している。市民はコミュニティに所属しながらも、ローマ市民としての自由を持つ。パウロがエルサレムで逮捕されたとき、彼はそのコミュニティの法に従うことはなかった。彼はローマ市民だからだ。リバタリアンとは、むしろ帝国の平和のなかで国家が解体された自由の個人を指すものだ。「共同体回復に向かう方策」とはまったくの逆である。」
by jpflege | 2010-08-23 17:58 | 821 philosophy

P 6377 サンデル 正義 評その1

2010/06.05

Hatena 基本読書

「そして、だからこそ相互的尊重に基づいた、宗教や家族、国といったものを勘定に入れた「おまえはおまえ、おれはおれ」みたいな寂しい政治ではなく、考えをすり合わせて「共通善」を目指す政治が必要ではないかというのが著者が出した一つの結論である。色々なところで言われているように「その共通善が具体的になんなのかお前の説明からじゃわかんねーんだよ!」という批判は当然あるけども、うーん、それについては常に一定の解があるわけじゃなく、常に考え続けていくものなんじゃないのかなという気はする。ああ、だったらこれって結局最初に言ったように「議論していきましょう」という結末なのかなぁ。よくわかんないや。」
by jpflege | 2010-08-23 17:52 | 821 philosophy