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P 1086 二人が織り合わさった一枚の布のように

【介護の世界】

藤本一司『介護の倫理』 (2009)は、
要約や引用の難しい本です。

読むたびにわかってくる
という不思議な本でもあります。

お年よりは
毎日年をとっていく
アルツハイマー症ならば
そのお年より自身が毎日「未知の世界」に遭遇している

聞く側としても
繰り返し終わりなく聞くことがどうしても必要になってくる

「相手の身体と私の身体とは、確かに一方で、明確に区別されながら、
他方、組成においては二人が織り合わさった一枚の布のように感じられるようにも思います」
(p.106)

このような思考方法は
介護の世界であればこそよく認識されるのでは?

【エリートの倫理?】
私が、
この『介護の倫理』をよんでから
このところ考えていること。
「介護福祉士」「介護専門職」「介護する家族」などの世界の思考方法と
世間のエリートの考えとには大きなギャップがある。
そのギャップは
エリート的な思考方法・人生態度を
介護的な世界に合わせることによってしかバランスが取れないのでは・・
ということです。

私自身
43歳で中央省庁の課長職を最後に退職してからは
「エリート的世界」からは離れていると自覚してきました。

大学の教員というのも、別なるエリートともいえますね。
*これは、自分が望んでなったわけではありません。幾つかの偶然とご支援が。

【鹿児島】
ここ数年
妻の母、大隅半島に住む91歳の義母
の認知症の症状が進み
*2006年、鹿児島に越したことは結果的に見れば「正解」だったことに。

68歳を過ぎた今は
頭ではなく身体で認知症を感ずることが多いです。


【坂之上の昼下がり】

第1760号 2008.10.25

第2349号 2009.02.24

第3076号 2009.07.24

第3081号 2009.07.26
by jpflege | 2009-08-14 21:18 | 309 essay
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