季刊社会保障研究 46-2、2010-09
この意味で,最低生活費,とりわけ理論生活費は,決してどのような人々にとっても適応しう るような最低生活の限界を具体的に示すものではない。一般的な社会規範や生活様式を前提とし て作られた「あるべき」水準であって,その水準での実際の「やりくり」は多様であり得る。と はいえ,実際の生活の「やりくり」は短期的には極端な圧縮家計も許容するから,どんな最低限 を設定しても,その観点からの批判がたちまち現れてくる。曰く「自分はそれより低い収入で十 分生活しているのに,高すぎる!」と。逆に,先のたばこのような特定個人の事例に基いて水準 が低すぎるという批判が,運動団体などから持ち出されることもある。最低生活費裁定の難しさ は,このような一種の「やりくり」競争や任意の個別事例の引用にあり,特に日本ではこの面か ら足を引っ張られる危険が大きいのである。 岩田正美 (いわた・まさみ日本女子大学教授)
JIL, 2011.01.19
対2005年雇用者比で見た新成長戦略による地域別雇用誘発効果は、環境・エネルギー分野(製品代替調整)で近畿1.64%、中部1.60%、中国1.58%の順に高い。他の成長分野における同比率の上位3位は、医療・介護分野では、関東5.57%、東北5.46%、近畿5.42%、観光分野では、近畿1.68%、沖縄1.59%、関東1.20%と分野によって雇用誘発の地域配分は異なる。 新興国の1つである中華人民共和国(香港を含む)向けの輸出が10%拡大すると、対2005年雇用者比では、中部(0.29%)、近畿(0.26%)および中国(0.25%)の3地域で雇用の伸び率が高い。ただし、相手国が変われば、それにともなって雇用誘発効果の大きな地域・部門も変化する。 *県別の雇用誘発効果が地図で示されています。
海外社会保障研究 172
*13頁。徴税機構にも触れる。 税と社会保険料の一体徴収は米国が先鞭をつけ、今や世界の流れとなっている。行政費用を節約する一方、企業や加入者のコンプライアンス費用(行政協力費用)を軽減することに、その狙いがある。一体徴収をしている国々で、一体徴収そのものを疑問視する声は皆無に近い。他方、社会保障番号制度の具体的内容は国による違いが少なくないものの、いずれの国においても電子政府を実現するきっかけとなっており、行政における基本的な本人確認手段として国民の利便性向上に役立っている。 ■ キーワード 社会保障番号、行政における本人確認、税と社会保険料の一体徴収、行政費用、コンプライアンス費用 わが国の「社会保障・税に関する番号制度に関 する検討会」は2010年6月29日に中間とりまとめ を発表した。そして3つの視点からの選択肢を複 数提示し、そのいずれかの導入にいよいよ本格 的に着手しようとしている。本稿では、スウェー デン・米・英・仏・伊、および韓国を取りあげ、 それらの国の社会保障番号制度や税と社会保険 料の一体徴収について述べる1)。
ipss
*3か月経つと、各論文をネットで無料で読めます。 論文番号 タイトル 著者名 【特集:諸外国の就学前教育・保育サービス- 子どもの「育ち」を保障する社会のしくみ-】 01 趣旨 髙橋重郷 02 日本の就学前教育・保育の状況と政策の方向-諸外国と比較しつつ日本の今後を考える- 小宮山潔子 03 (公募)論文:日本およびニュージーランドにおけるプレイセンターのソーシャルキャピタル効果に関する事例研究-参加する親たちの精神性や行動特性を手がかりにして- 佐藤純子 04 (公募)論文:スウェーデンの児童ケアサービス拡充期における財源調達に関する一考察-1975年政府案の背景と思想- 秋朝礼恵 05 (公募)研究ノート:スウェーデンの“EDUCARE”モデルの形成過程と政策視座 訓覇法子 06 (公募)研究ノート:韓国における保育費用と母親の就業 曺成虎 07 (公募)研究ノート:就学前児童の健康状態が教育に与える影響について-諸外国のデータを用いた実証研究のサーベイ- 中室牧子 星野絵里
ipss
*3か月たつと全文を無料でダウンロードできます。 論文番号 タイトル 著者名 【研究の窓】 01 政策提言を前提としたデータ整備のあり方-医療・介護政策の場合- 西村周三 【特集:医療・介護政策に関する実証的検証】 02 地域の介護サービス資源量の増加が高齢の長期入院患者の 退院先・在院日数に与える影響の検証 徳永睦 橋本英樹 03 死亡場所の差異と医療・介護サービス供給の関係の分析 泉田信行 04 医療資源の偏在が受診行動範囲, 診療日数, 医療費に与える影響について-国民健康保険レセプトデータに基づく実証的検証- 野口晴子 05 高齢期の介護ニーズが在院日数に与える影響-福島県三春町医療・介護個票データを用いた分析- 菊池潤 06 住民ボランティア運営型地域サロンによる介護予防事業のプロジェクト評価 平井寛 近藤克則 07 新予防給付導入による介護サービス利用回数変化とアウトカム -検討会報告書と異なる分析手法による異なる所見- 徐東敏 近藤克則
ニッセイ基礎研究所2011.01.17
「・・・要するに、増税しようと別の財源を見つけてこようと、自分たちに回せという高齢者の大合唱に政治が流されれば財政再建は不可能である。財政再建のスタートラインは社会保障費の無駄にメスをいれることでなければならない。将来の世代はインフレ税を含む増税か行政サービスの低下を受け入れざるを得ないだろう。世代間の公平を考えれば、社会保障は将来に亘って持続できる水準まですみやかに縮小させるべきである。それが遅れれば遅れるほど、将来世代の老後の生活はより悲惨なものになるだろう。消費税を福祉に使うのは結構なことだ。問題はその福祉の対象が現在の高齢者なのか将来の高齢者なのかということなのである。本当の弱者は現在の高齢者ではなく、将来の高齢者である。・・・」
藻谷浩介『デフレの正体ー経済は「人口の波」で動く』については、
まえに「介護は現場から」でとりあげています。 第3843号 2010.08.12 今度 名古屋からの帰途 鹿児島空港からのバスの中で読むために 買いました。 ![]() その補講 p.246以降 高齢者の激増に対処するための「船中八策」では、 1 生活保護の充実 2 年金を「生年別共済」の転換する 3 医療福祉分野の供給増を図る(戦後の住宅供給を例としてあげる) としていて、 社会保障や社会福祉の専門でもない人からの提案として興味深かった。
sahara, 2011.01.09
「・・・この状況で、都立大学名誉教授の星野信也先生は、2001年に発表した『社会福祉政策研究の失われた10年』のタイトルの論文で、現在の社会福祉政策研究が、資源が有限であるとの社会科学の原則を無視し、社会福祉政策のパラダイム転換というお役所の政策の無批判な受け入れを蔓延らせ、結果として政策批判が出来ず、バブル社会福祉と揶揄されるような財源論を忘却した単なるサービスの拡充に論考を重ねました。 結果として、現在の財政危機時代における社会福祉のあり方に何ら提言ができず、今度はグローバリゼーションと格差社会の問題に政策論をすり替えました。・・・」
平成23年度 国土交通省予算 住宅局分
2010.12.24 サービス付高齢者向け住宅(仮称)は、8ページ。 1.目的 高齢者が安心して暮らすことができる環境を整備するため、高齢者住ま い法※を改正し、国土交通省・厚生労働省共管の制度として創設する「サー ビス付き高齢者向け住宅」(仮称)の整備費に対して補助を行うことにより、 その供給を促進する。※高齢者の居住の安定確保に関する法律(平成13 年法律第26 号) 2.内容 サービス付き高齢者向け住宅(仮称)の新築・改良に係る工事費につい て、国が事業者に対して直接補助を行う。 < 前のページ次のページ >
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