<< P 7397 素案Ⅲ1(7)家族支援 P 7395 素案Ⅲ1(5) ... >>

P 7396 素案Ⅲ1(6)認知症を有する人への対応

(6)認知症を有する人への対応

(現状とこれまでの対応)
○ 平成20年の「認知症の医療と生活の質を高める緊急プロジェクト」において、認知症施策については、早期の確定診断を出発点とした適切な対応を促進することを基本方針とすることとされた。
○ 認知症を早期に発見し、早期の診断と早期の対応につなげることで、認知症の中核症状の進行を抑え、行動・心理症状の予防や緩和を図っていくことができるようになっている。
○ 認知症医療の分野に関しては、診療技術の向上、根本的治療薬等についての研究・開発が進められており、その一方において、認知症疾患医療センターの整備や、地域における認知症医療体制構築の中核となる認知症サポート医養成研修・かかりつけ医に対する認知症対応力向上研修が進められている。また、地域における認知症ケアと医療との連携体制の強化を図るため、地域包拢支援センターへの認知症連携担当者の配置が進められている。
○ 地域においては、認知症に関する正しい理解と知識の普及を図り、認知症を有する人や家族を見守る認知症サポーターの養成をはじめ、認知症を有する人や家族に対する相談支援体制の充実や地域支援体制の構築のための事業が展開されている。
○ さらに、平成21年度の介護報酬改定においては、認知症ケアの向上を図るため、専門的なケア提供体制に対する評価、認知症行動・心理症状への緊急対応や若年性認知症の受入への評価等が行われてきたところである。
○ 若年性認知症については、相談から医療・福祉・就労にかかる総合的な支援を図るため、若年性認知症相談コールセンターの設置、若年性認知症就労支援ネットワークの構築及び若年性認知症ケアのモデル事業の実施が行われているところである。
○ 高齢者の権利擁護に関しては、介護サービス従事者による虐待防止等の取組の推進、地域包拢支援センターによる権利擁護事業の推進、都道府県による権利擁護相談・支援体制の構築が図られるとともに、成年後見制度の利用に関する支援の実施が行われてきたところである。
○ 認知症を有する人を支援するための国の補助金事業に関しては、自治体が可能な限り裁量を持ちつつ事業を実施できるようにすべきとの意見がある一方、自治体間で取組の差が大きいとの指摘がある。

(今後の対応)
○ 認知症を有する人は、今後高齢化の更なる進展に伴い、急速に増加していくことが見込まれている。住み慣れた地域で、介護、医療及び地域(行政)が緊密に連携していく重要性は一層高まっていく。
○ 認知症を有する人についてのケアモデルの構築を図った上で、早期の発見と治療、在宅サービスの利用、施設への入所、在宅復帰、家族への相談・支援などを継続的・包拢的に実施するため、地域の実情に応じてケアパス(認知症の状態経過等に応じた適切なサービスの選択・提供に賅する道筋)の作成を進めていくことが重要である。
○ 認知症に関する研修を受けたかかりつけ医、認知症サポート医を生活圏域で確保することや認知症疾患医療センターの整備を進めることが重要である。
○ 具体的な認知症ケアのニーズ把握と計画的なサービスの確保を図るため、介護保険事業計画において認知症に関する事項を任意的な事項として盛り込むことが必要である。
○ また、認知症ケアに必要な知識や技能を身につけるため、認知症対応に関する研修を一層充実させ、認知症に対応できる人材を確保するための方策について検討すべきである。
○ こうして整備された様々な関係機関の調整役として認知症ケアのサポートをするために、必要に応じて地域包拢支援センター等に専門的な知識を有するコーディネーター(連携担当者)を配置することについて検討すべきである。

○ 若年性認知症を有する人への支援については、まずは市町村における実態の把握を行うとともに、社会参加への意欲に応えるための対策について、介護報酬上の評価を含め、検討することが望ましいと考える。さらに、就労サービスを促進している障害者施策との連携も重要である。
○ 認知症高齢者や独居高齢者の増加を踏まえると、日常の生活に関わりの深い身上監護(介護サービスの利用契約の手助け等)に係る成年後見の必要性が高まることが予想されるが、平成21年における成年後見関係事件の申立件数は約27,000件にとどまっている。今後は弁護士などの専門職に加え、身上監護を中心に、研修を受けた市民後見人が高齢者を支援できるよう体制整備を支援していくことが必要である。
○ 上記のとおり、地域で暮らす認知症を有する人やその家族に対する支援は、これまでも多岐にわたり、取り組まれてきたところであるが、認知症を有する人が急速に増加する中で、地域での暮らしを適切に支えていく施策の重要性を考えれば、市町村が地域支援事業を活用して積極的に取組を進めることができる仕組みを検討すべきである。
[PR]
by jpflege | 2010-11-21 13:53 | 997 2012改正
<< P 7397 素案Ⅲ1(7)家族支援 P 7395 素案Ⅲ1(5) ... >>