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P 7394 素案Ⅲ1(4)住まいの整備

(4)住まいの整備

○ 緊急時の見守りがないことやバリアフリーでないために自宅で介護を受けることが困難なケースに対応するために、これまで述べたような在宅を支えるサービスの充実と併せて、住まいの確保が大きな課題となっている。我が国は諸外国と比較して、要介護者に対する施設(介護保険3施設)の割合は同程度であるが、高齢者に配慮された住宅の割合は尐ない。(なお、国際比較にあたっては、平均在所日数の長さも勘案すべきである。)

○ 国土交通省が本年5月17日に公表した「国土交通省成長戦略」においても、「急速に尐子高齢化が進展する我が国において、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすことができる住まいを確保する」としている。さらに2020年度を目途に、「高齢者人口に対する高齢者向けの住まいの割合を欧米並み(3~5%)とする」とされている。

○ このような住まいが足りないために、高齢者が安心して生活できる場としての全てのニーズが施設、特に特養に集中している現状があることから、国土交通省と連携しながら、介護サービスや生活支援サービスと連携の取れた高齢者住宅を計画的に整備していくことが必要である。
具体的には、高齢者住宅について、24時間対応の定期巡回・随時対応型サービス、訪問看護、デイサービス等の介護サービスを組み合わせた仕組みを広く普及することで、中重度の要介護者であっても、特別養護老人ホームなどの施設への入所ではなく、住み慣れた地域で安心して暮らすことを可能とし、居宅介護の限界点を高めていくことが望ましい。

○ 高齢者の住まいについては、老人福祉法と高齢者の居住の安定確保に関する法律(以下「高齢者住まい法」という。)という2本の法律が存在している状況であるが、利用者にとって分かりやすい体系とすることが望ましい。一定の基準を満たした有料老人ホームと高齢者専用賃貸住宅(以下「高専賃」という。)を、サービス付高齢者住宅として高齢者住まい法に位置付け、これらの住宅について、サービス内容の情報開示や入居一時金の保全強化等を図っていく必要がある。
一方、老人福祉法における有料老人ホームに対する規制については、この新たなサービス付高齢者住宅の基準等との整合性も考慮しつつ、さらに、近年発生した火災事故の教訓や高齢者虐待に対する懸念を指摘する声を踏まえ、防火対策・虐待防止等を徹底していくべきである。

○ 養護老人ホーム及び軽費老人ホームについては、平成16年度以降に、地方分権推進の観点から、三位一体改革により運営費や施設整備費の税源移譲による一般財源化が行われたところであり、各自治体が計画的な整備を含めた事業の実施を行う必要がある。国においても各自治体に対し、適切な事業の実施を継続的に呼びかけていく必要がある。

○ 特養等の介護基盤の整備をさらに一層進めるとともに、以上述べた取り組みを進めることにより、高齢期においても安心して住み続けることができる住宅が整備され、施設に入所しなくとも必要なサービスが外部(住宅の近隣又は住宅との合築)から提供される形態の選択肢を増やしていく方向を目指すべきである。
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by jpflege | 2010-11-21 13:44 | 997 2012改正
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